喫茶Turf④

競馬好きの集まる喫茶Turf

今日は先週の反省会の様ですね。

ちょっと覗いてみましょうか・・・

も～ぅ

なかなか上手くいかないものね。

みんなの知恵を集めた馬券ならいい勝負できると思ったんだけど・・・

緑川がすねたような声を出す。

そんな簡単に上手く行ったら誰も苦労しねぇ～よ

赤井が口をはさむ。

ま、箸棒の俺が言うのもなんだけどこういうのはある程度続けて

傾向と対策が必要なんじゃねぇか？

特に今回のレースは馬場状態も結構特殊だったしな。

でも、マスターは小倉二歳きっちり取ったんだべ？

えぇ、まぁ

でも、皆さんとの馬券を当ててみたいですねぇ

芝草が言う。

流石はマスター単複狙いで仕込んだ眼は確かだなぁ

赤井が感心した口調で続けた。

芝草は馬単で⑤－⑩を勝負馬券としたが前日のゴルコンダの例もあるとし返しの馬単と馬連も抑えていたらしい。

中々抜け目がない。

ねぇ、そう言えば二人はどうして競馬を始めたの？

緑川が二人を見ながら言う。

なんだ？急に

そういうお前はどうしてだ？

赤井の問いかけに緑川が答える。

私は祖父母の家が馬産地でね、夏休みに遊びに行く道すがら牧場にいるサラブレッドの綺麗さと言うか可愛らしさに魅かれて興味を持ったの。

実家も札幌競馬場のそばだったしね。

父に頼んで連れて行ってもらった競馬場で祖父母の家に向かう途中の牧場出身の馬が出ていて圧勝したの、10番人気で・・・

だから出走する馬みんなにチャンスがあるんだって思って自分が馬券デビューできるようになってからはどうしても人気薄に目が行っちゃうのよね～

そうか、俺は完全に親父の影響だ。

赤井が言う

俺の趣味のほとんどは親父の趣味だ。

初めて馬券を買ってみたのも小学2年だぜ、時効だけどな。

小学2年生って・・・

緑川が目を丸くする。

ねぇマスターは？

私は赤井さんに教えていただきました。

そうなの？

えぇ、赤井さんが楽しそうに競馬の予想やお話をするので興味をもちましてね。

それで連れて行っていただいたんです。

そうそう、俺が師匠みたいなもんだ。

赤井が胸を張って笑っている。

その時に複勝を買って当たったんです。

それが嬉しくて

嵌っちゃいました。

馬の名前覚えてる？緑川の問いにマスターは迷わず「タマモクロスです」と答えた。

札幌の条件戦で二着に来ましてね。280円でしたけど嬉しかったんですよ。

でどうしてその馬を選んだの？

やっぱり赤井さん？

いや、タマモクロスを選んだのは俺じゃねェ

マスターが自分で選んだのさ。

若白髪で悩んでた自分に似ている葦毛ってことでな。

でも、その後GⅠを連勝する馬になるなんて思わなかったよなぁ～

それぞれが競馬を始めたきっかけも思い出として残っているようですね。

今週は紫苑S・京成杯OH・セントウルSと重賞競走がありますが、三人の予想はどうなるでしょうか。

期待しないで待ってみましょう。

それでは。